COUTURE COLLECTION “EVOKE”
YUIMA NAKAZATOは2021年7月7日、公式ゲストデザイナーとして10度目の参加となる節目のシーズンを迎えた2021-22秋冬コレクションを、映像を通じてオートクチュール・ウィークにて発表いたしました。TYPE-1を発展させてきた、過去のシーズンの中で使用したユニット構造を随所に織り交ぜながら、クジラの声の周波数から布に立体的な凹凸を表現できるよう前シーズンからさらなる進化をとげたBiosmockingと組み合わせるなど、独自の技術を一層発展させ、このコレクションは完成しました。素材には、ビンテージレザーウェアを用いて、破棄されてしまうレザーをTYPE-1で組み合わせ、できる限りバージンマテリアルの使用を抑えながらアップサイクルしました。また、人工合成タンパク質繊維、ブリュード・プロテイン™を京都西陣織でテキスタイルにするなど、伝統と革新を組み合わせました。
スタイリングには、デビューコレクションをエディトリアルなどで起用してくださったスタイリスト、ロビー・スペンサーと10年の時を越えて再びコラボレーションし、ロンドンと東京のアトリエをオンラインで繋ぎながら、物理的な距離を越えて共に作り上げました。全体として着物のように長方形のみで構成されたパターンを用いながら、ジェンダーや体型、年齢など多様な身体を包み込むフォルムを、浮世絵から着想を得た帯や重ね着などを多様したスタイリングで和の世界観を表現しました。
音楽には、坂本龍一氏の『WHALES』というクジラの声を組み合わせた楽曲からインスピレーションを得て、同曲に加えて、FIREWATER, TOWARD WATER, AQUAという水にまつわる曲を組み合わせて制作していきました。海、地球、人類、環境をテーマとする空間演出と坂本龍一氏の音楽で、地球への敬意と新しい時代への歩みを表現しました。伝統と革新を融合させた技術、素材調達とその加工、スタイリングから音楽/演出まで、こだわり抜いたYUIMA NAKAZATO 10度目のアニバーサリーコレクションとなっています。